自宅直売所で完売の大人気葡萄「保命園」(愛知県岡崎市)に行ってきました

5ハウスシャイン2

東名高速上り線 豊田JCTから5kmほど進んだところで道路の北側を見ると一瞬見えるぶどう園「保命園」

岡崎ICから車で約10分と、車がないと行けない場所にありながらも、毎年直売所と贈答用のギフト発送だけで完売してしまう、地元に愛されている大人気のぶどう園です。

22保命園

入口を入ってすぐの建物が直売所。滞在時間20分ほどの間、混雑はしていないものの、お客さまがいない時間はないほどの賑わい。おやじさんの元気な「いらっしゃい!」という声が心地よく響いています。

パッと目につくのは、半分に切られた軽トラック。人の高さに合わせたぶどう棚の下を走り回れるように大胆に切断してあります。果樹農家さんでは良く目にする特殊仕様。車検には通らないので、園地内限定でしか乗り回せません。

1農薬不使用種ありデラ

直売所の横では、「これは遊びなんだけど。」と、農薬不使用で種ありのデラウェアを栽培。遠目からでも、小粒で濃厚な味わいが想像できます。

12内田秀典1

紹介が遅くなりましたが、園地を案内してくれたのは息子の内田秀典さん。元国立ファーム社員で、農家の台所でも働いていたこともあるイケメン農家さん。

都内の高級スーパーへの飛び込み営業など、攻める農家のあり方を学び、3年前から実家に戻って栽培に専念をしています。

2ハウス茜

畑に連れて行ってもらって真っ先に見えたのが、保命園オリジナルの大人気品種「茜」。会話の中では常に「茜ちゃん」と呼ばれる保命園で最も愛されている品種。
赤ぶどうの爽やかな味わいと、まるでゼリーのようなとろける食感が特長で、お盆前後の需要期には予約のみでほぼ完売。直売所に出せることがあっても一瞬で売り切れてしまいます。

お盆空け直後の訪問では、ハウス栽培ものの収穫がほぼ終わりとなり、すこし寂しい状態となっていました。

3ハウスたまき

「茜」にかわって、ちょうどピークを迎えていたのが白ぶどうの「たまき」。軽いマスッカット香があり、主張しすぎない適度な甘さと、種無しで皮ごと食べられるというのが特長の品種。独特のまだら模様の柄が印象に残ります。

4剪定

保命園のぶどう栽培、最大の特徴は徹底的に管理の手を入れることにあります。お盆前後の最需要期には収穫にのみ専念する農家さんが多い中、収穫以外の作業もしっかり行います。訪問した前日にも、「葉っぱが伸びすぎて色付きに影響が出てきそうだったから。」と、枝の剪定を行っていた形跡が。園地の中にこぼれる日の光が心地よく揺らいでいます。

5ハウスシャイン

つづいて案内されたのが、近年最大の人気品種「シャインマスカット」。種無しで皮ごと食べられ、サクッとした独特の食感と非常に濃厚な甘味が特長で、品種解禁以来、一気に需要・栽培面積が拡大している驚異的な品種。「茜ちゃん」とならぶ主力の人気品種で、試食もできませんでした、、、、、残念。

6シャイン完熟手前しみ症ではじめ

この「シャインマスカット」という品種、熟してくると飴色といわれる黄色みを帯びた色へと変わってきます。一方で、粒の表面にシミ症といわれる茶色いシミが浮き出てきます。市場ではこのシミが嫌われ、品質ランクが落ちる原因とされるために比較的安値で取引されることとなってしまいます。そのため、完全に熟す手前で見た目と味のバランスを重視した収穫が行われます。

しかし、保命園では見た目なんて気にしません。なんなら、「だってシミが出てから位の方が圧倒的に美味しいんだもの。」と言い切ってしまいます。直売を行うことの最大のメリット。農家さんのこだわりがどこにあるのか。保命園では「熟度と味!」この説明がしっかりできるからこそ、地元に愛されているんだと感じます。

 

11鳥よけ

ハウスを栽培から露地栽培の園地へ。鳥害を防ぐための爆音器が設置され、園内に爆音が響きます。

9上から17鳥害18猪対策

 

人気のある場所へ野生の獣が出てくることが増えているとのニュースをよく聞きますが、やはり被害は多少なりともあるよう。

16管理が遅い園地ほど行き届く管理

畑の案内が最後になるにつれ、園地は非常に明るくなり、果実にしっかりと太陽が当たっている状態に。

「本当は最初からこの程度までしっかり剪定をして、日の光を入れることで食味を上げていきたいんだよね。でも毎年、作業を始めたばかりの頃は感覚が鈍っているのと樹がかわいいもんだからなかなかザックリと思い切った剪定をすることができない。だから収穫が始まったばかりの頃よりも後になってからの方が味が良いんだよね。まだまだ学ぶことが多いよ。」と語ります。

14ブドウを語る

露地の「シャインマスカット」の説明を受けていた際に気になったのが、房につけられたフダ。なにやら暗号のようなものが書かれています。

26良いものをつくため比較試験

「これは、房の軸の長さと粒数で変わる見た目と味わいを比較する試験。毎年勉強を重ねていかないとね。」と、表には出さない努力の跡を見つけることが農家訪問の魅力のひとつです。

このあともいくつかの品種案内をしてもらった中で一番インパクトがあったのが、しわしわの干しぶどう状態になりつつあったもの。

21かわいがりすぎ

粒に触れると若干ぶよぶよしています。

「これは、”もの凄く綺麗な房ができたなー。味にも自信があるし、とことんこだわったものが欲しい!との注文に備えて残しておこう。”とあまりの可愛さに大事に大事に残していたら、そのまま収獲適期を逃してしまったもの。」と、行きすぎた愛情にも問題があると教えてくれます。

でも、このシワシワになってしまったもの、水分が少なく、ギュッと濃縮された味わいが非常に美味しかったりもしました。

25試食

24直売

 

直売所内では、その日に収獲したぶどうの味見をすることができます。

23栽培品種

手作りの看板で、どの時期にどういった品種の収獲ができるのかが示されています。

園内の至る所に愛があふれている「保命園」。秀典さんの「食べてくれた人たちに”幸せ”を感じてもらえる葡萄作りをしたい。そのためには自分がまず幸せにならないといけないんだけどねー。」といった言葉が心に残ります。


保命園(ほめいえん)
〒444-2112
愛知県岡崎市東阿知和町乙力33番地(直売所)

現地に行くのが難しい方は、農家の台所WEBSHOPでもお買い求めいただけます!

自宅前直売所で毎日完売してしまう大人気のぶどう

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